考えるチカラ

ブレインステップ8|大脳基底核・島皮質:習慣・情動・自律神経のハブ

ブレインステップ8|大脳基底核・島皮質:習慣・情動・自律神経のハブ

大脳基底核と島皮質は、いわば「身体と心のクセ」をつくる司令塔です。

この領域がうまく機能していると、日常動作がスムーズに流れ、感情の安定や、意欲の持続、そして内臓や自律神経のリズムまでもが整います。

特に大脳基底核は、「運動の開始と停止」「パターン化された動作」「注意や意欲の持続」に関係しており、パーキンソン病やADHDなどでもこの領域の異常が指摘されています。

一方、島皮質は「皮膚感覚・腸内環境・心の状態」を統合するセンターであり、近年の研究では「腸脳相関」や「皮膚脳相関」の鍵を握るとされています。

この領域の発達が不十分だと、

  • 何度言っても習慣にならない

  • 気分に波がある

  • 集中が続かない

  • なんとなく不安定

といった特性が出やすくなります。

発達支援の観点からは、

「感覚と情動と自律神経を“つなぐ中継地”を育てる」

という視点でアプローチしていくことが重要です。

ポイント

🧩 ブレインステップ8|ポイントまとめ

  1. 習慣化できないのは“脳のクセ”のせいかも?

     → 大脳基底核の発達不足は、生活リズムや行動の継続力に影響します。

  2. 「なんとなく不安定」には島皮質が関係

     → 皮膚感覚・腸の状態・気分はすべて島皮質で統合されています。

  3. “やる気スイッチ”が入らない子は、感覚と情動がつながっていない

     → 情報の“中継地点”を整えることで、自律神経や行動パターンが変わっていきます。

  4. “感覚⇄感情⇄行動”の回路づくりが支援のカギ

     → 感覚刺激や皮膚接触・腸ケアを通して、内側からの安定を育てましょう。