反射に、脳の配線図が隠れている
赤ちゃん期に自然に現れる「原始反射」は、脳がまだ十分に発達していない時期に、脊髄レベルで起こる自動的な動きです。これは命を守るための本能的なプログラムであり、発達の初期段階ではとても重要な役割を果たします。
しかし、本来は月齢に応じて自然に消失(統合)していくはずの反射が、何らかの理由で残存してしまうと、脳と身体のスムーズな連携が妨げられ、「姿勢の崩れ」「感情の不安定さ」「集中力の欠如」「学習の困難」など、さまざまな形で影響が表れます。
つまり、原始反射が残っている状態は、脳と身体をつなぐ神経の“古い配線”が残っているようなもの。これを再び見直し、適切な刺激や運動を通じて再統合していくことは、神経ルートの再構築にほかなりません。
ブレインステップ3では、この「原始反射」という発達の履歴書に注目し、神経系の土台である脊髄ルートからアプローチする方法を学びます。感情や行動の背景にある“無意識の動き”を理解することで、子どもたちの本来の発達力を引き出す第一歩となるのです。