子どもが世界を知るためには、まず「感覚の入力」と「運動の出力」がスムーズに行われる必要があります。
その橋渡しをしているのが、「末梢神経」です。
皮膚、筋肉、関節などの感覚情報は、末梢神経を通って脊髄や脳へと送られ、そこで処理されたのち、再び運動や姿勢、行動として指令が返ってきます。つまり、末梢神経は“脳と身体をつなぐ情報の高速道路”のような存在です。
ところがこの通り道が未発達だったり、刺激が少なかったり、神経の伝達が滞っていたりすると、
・触れられるのが苦手
・動きがぎこちない
・声が届かないかのような反応の薄さ
・「なんでそんな動きするの?」という理解しがたい行動
といった“発達のズレ”や“行動の違和感”として現れることがあります。
つまり、子どもたちの“ちょっと気になる行動”の多くは、性格やしつけの問題ではなく、
「感覚の入り方」や「神経の通りやすさ」によって生じている可能性があるのです。
このステップでは、皮膚・筋肉・関節の感覚入力を高め、
神経の伝達をスムーズにするアプローチを通して、「感覚と運動のつながり」を再構築していきます。
“感覚が入るから、運動ができる”という本来の流れを取り戻すことで、
子どもたちの発達は自然と前に進み出すのです。